TOEIC本番で少しでもスコアアップするには、テスト前日・当日の過ごし方は超大切です。TOEIC前日の過ごし方のページで、まずは試験の前日の効果的な時間の過ごし方について説明しました。
このページでは、いよいよ試験当日の時間の過ごし方についてのアドバイスです。
仮に前日の過ごし方を完璧に行なえかなったとしても、このページでご紹介する当日の過ごし方をしっかり実践するだけでも、スコアは確実にアップするでしょう。ここでご紹介する当日の過ごし方は、自分がTOEIC970点を獲得した際の方法になります。是非参考にしてください。
当日の過ごし方のポイント
TOEIC試験中2時間、脳がメチャメチャ働くようにもっていく
TOEIC試験では、私たちが日常生活で経験することがないレベルの集中力が求められます。
人間の集中力は15分が限界なんて言われていますが、TOEICはその8倍の2時間もの時間、集中力をキープしないといけません。その間、一瞬でも集中力を切らしたら、そこで脱落してしまいます。
そんな尋常ではない集中力を維持するには、テスト開始までの時間の過ごし方がとっても重要になってくるんです。
「TOEIC試験中2時間、脳がメチャメチャ働くようにもっていく」ためには、次に挙げるポイントをおさえて、当日の時間を過ごしてください。
これらのポイントを明確にして時間を過ごすのと、疎かにして時間を過ごすのとでは、試験時のパフォーマンスに雲泥の差がでます。TOEICでは、試験時の集中力レベルの違いが、スコア結果に大きな違いを生むので、超重要事項だと思っておいてください。
心身ともに最高の状態を作る
試験開始時間に向け、心身共に最高の自分の状態を作っていくことが、TOEIC試験成功の鍵に繋がります。特に、脳が最大限に働く状態にしておくことが何よりも大事です。
でも、普段の自分の状態では、そんなレベルまでもっていけません。脳が最高に働く状態にもっていくんだという意識のもと、時間を過ごすことが必要です。
でも、気負い過ぎる必要はありませんよ。逆に脳に負担が掛かってしまいますからね。やるべきことを淡々とこなし、試験を楽しむくらいの心構えでいいと思います。当日は、脳がリラックスした状態と、ポジティブな気持ちがとにかく大切です。
自分は午前受験派なのですが、自分と同じように午前受験の人は、朝食にも気を配って下さいね。炭水化物(ご飯やパン等)は睡魔を誘発します。脳が活性化した状態とは、真逆の状態です。ですので、朝食の時間と、朝食に摂る炭水化物の量にはくれぐれも注意してください。
午前受験の開始時間は午前10時20分。自分は、試験開始の約3時間半前の6時45分に朝食を摂るようにしました。炭水化物の大量摂取は大敵ですから、自分は炭水化物はおにぎりのみ。それに、3時間程前の摂取なら、炭水化物が試験に与える影響はさほど心配ありません。
試験会場に向かう途中で朝食を摂ることを考えている人もいるかもしれませんね。でも、それだと結構試験寸前の時間になってしまうので、あまりおすすめは出来ません。
午後受験の人は、試験開始は15時ちょうど。通常のランチタイムか、若干早めのお昼にしておけば問題ないでしょう。
リスニング英語耳の状態を作っておく
日常生活を日本語で過ごしている私たちにとって、いきなり英語を耳にしても、瞬時に反応するのって難しいですよね。それと、試験に慣れ親しんだ状態で、本番に臨むことも大切になってきます。
前日にTOEICリスニングパートの集中リスニングを行ないましたが、今日はもう少しリラックスした気持ちでのリスニングにしてください。真剣にやるのは昨日既に実施済み。今日は、おさらいの意味を込めての最終調整リスニングです。
当日のリスニング練習は、なにも早起きしてやる必要はありません。試験会場に向かうまでの道中で、TOEIC公式問題集最新版の音声を聞きながら会場に向かえばいいです。
自分の場合は、自宅から試験会場に向かう電車での移動時間が1時間近くありましたので、その時間を使ってTOEIC音声を聞いていました。
それと、会場には少し早めに到着しましたので、建物の休憩室で、他の多くの人が参考書や単語帳とにらめっこしているのを横目に、自分はそこで少しの間、TOEIC音声を軽い気持ちで聞いていました。
注意点は、前日のリスニングは超真剣にやりましたが、今日はあくまでも軽くです。
当日本番前にあまり真剣にリスニングをやってしまうと、脳が疲弊してしまいます。脳の活動ピークを、試験時間に合わせるためにも、現時点での脳の使いすぎは禁物です。本番への支障をきたさないよう、軽~くでいいですからね。
試験中のプランを明確にしておく
TOEIC試験は、リスニングパート(Part1~4)は自分で時間配分しませんが、リーディングパート(Part5~7)は、自分でしっかりと時間配分を意識して、試験に臨む必要があります。
TOEIC試験(リーディングパート)は、とにかく時間との戦いになります。多くの人は、最後の問題に到達する前に、終了時間を迎えることになります。
自分はTOEICスコア970点を取りましたが、事前に取り組んだ模試試験(公式&市販品含む)では、終了時刻までに全て回答できなかったことも何回かありました。
でも、本番では時間が3分間余りました。前日・当日の過ごし方を適切に行なったことと、試験中のプランを事前に明確にし、時間管理をしっかりと行なったことで、試験中も冷静に解答を進めることが出来たからです。
自分のテスト時間配分は、以下になります。
TOEIC試験パート Part1~7 | 目標時間 合計120分 | 午前受験 10:20-12:20 | 午後受験 15:00-17:00 |
---|---|---|---|
リスニング Part1~4 | 45分 | 10:20-11:05 | 15:00-15:45 |
Part5 | 10分 | 11:05-11:15 | 15:45-15:55 |
Part6 | 10分 | 11:15-11:25 | 15:55-16:05 |
Part7 シングルパッセージ | 25分 | 11:25-11:50 | 16:05-16:30 |
Part7 マルチパッセージ | 30分 | 11:50-12:20 | 16:40-17:00 |
当日は、この時間配分を実際の自分の試験時間(午前受験か午後受験)と照らし合わせて、自分の腕時計を見ながら、しっかりと頭に入れておいてください。この時間配分時刻表を頭に入れておくことで、試験時にも冷静に対処していけます。
それでは次に、各Partの時間配分について、少し解説を加えていきます。リスニングは指示通りに進めるため、作戦を立てるのは、Par5以降のリーディングパートになります。
Part5
全部で30問の設問あります。1問20秒ペースで進めていきます。全体的に難易度はそれほど高くはないはずですが、それでも時々「んっ?」と考えてしまう設問が登場します。
大事なことは「んっ?」と考えてしまう設問が登場しても、解答のスピードを落とさないこと。直感的に正しいと思った答えをマークをして、次に進んでいきます。リズムが大事なんです。
リズムがいったん狂うと、立て直しができなくなります。
狂ったリズムと焦りとで、その後の設問の正解率もガタ落ちします。躓いた問題解答の成否よりも、リズムを重視したほうが、結果的にPart5で獲得点数は高くなるはずです。
1問20秒ペースを意識して、必ず10分以内で終わらせるのが勝因です。10分で終わらない箇所があったら、適当にマークを塗りつぶして次のPart6に行く位の覚悟でいいと思います。
Part6
全部で4つの文章が登場します。各文章にそれぞれ4つの設問があり、Part4では合計16個の設問があります。
1つの文章を2分半でやっつける計算になります。文章毎で難易度が若干異なる場合もあるので、均一に2分半でなくてもよいですが、一応この2分半という時間を意識して進めていってください。
そして、Part5同様に、出来ても出来なくても、10分で切り上げることがポイントです。出来なくても時間で区切って切り上げるというのは、気持ち的に、簡単なようで簡単ではないかもしれません。
「Part7は難しいだろうから、Part6で粘ったほうがいいんじゃないか?」という考えが頭をよぎるかもしれませんよね。でも、その考え方は、必ずしも正しいとは言えなんです。
TOEIC試験では、「粘って考える」という行為自体が、負の連鎖を招く試験とも言えます。とにかくリズム良く進めることが、とっても重要です。
緊迫した精神状態下では、何が正しい答えか、わけがわからなくなり、軽いパニック状態に陥ることも珍しくありません。そんな状態になったら、どれだけ時間を費やしても、自信を持ってマークできる答えには至らないこともあります。
結果的に、時間を費やして、不正解にマークを付けてしまうことも、多々あるわけです。
それよりかは、諦めるところは諦めて、さっさと次に行く勇気の方が大切になってきます。Part6の4つの文章を、各2分半を目安に、そして10分経ったら、次のPart7に移る気持ちで臨んでください。
Part7
リーディングパート100問中、Part7が54問あります。なんと半分以上。
そして、リーディングパートでは、シングルパッセージ(1つの文章)が29問出題。マルチパッセージと呼ばれる複数文章の問題が、25問出題されます。
マルチパッセージ内訳は、2つのダブルパッセージ(2つの文章)から10問、3つのトリプルパッセージ(3つの文章)から15問出題されます。各文章で5問ずつの設問が出題される計算です。そして、各パッセージの時間配分は以下となります。
パセージタイプ | 文章の数 | 問題数 | 目標時間 |
---|---|---|---|
シングルパッセージ | 10文章 | 29問 | 25分 |
ダブルパッセージ | 2文章 | 10問 | 12分 |
トリプルパッセージ | 3文章 | 15問 | 18分 |
時間配分は、シングルパッセージ25分で、ダブルとトリプルを合わせたマルチパッセージが30分になります。
シングルパッセージは10文章で25分なので、1つの文章につき2分半となります。ただ、1つの文章につき時間をカウントする必要はないです。時間チェックの行為自体もタイムロスにつながります。
全速力で問題を解いていっても時間ギリギリでしょうから、25分経った時点で残っているシングルパッセージの設問は、切り捨てる、などの対策を取ればいいです。
マルチパッセージの方は、時間配分を細分化すると、上のようにダブル12分、トリプル18分になりますが、試験時間中にそこまで細かく時間配分を見るのは難しいかもしれません。
現実的には、ダブルとトリプル合わせたマルチパッセージとして30分と思っておけば十分です。
TOEIC700点台までを狙う人の中には、マルチパッセージは苦手という人もいると思います。そういう人は、シングルパッセージ30分(5分追加して)、マルチパッセージ25分(5分減らして)もありかもしれません。
でも、冷静に問題に取り組むことさえ出来れば、マルチパッセージは1つの文章で5つの設問を答えることが出来るで、得点アップし易いという側面もあります。
個人的には、あくまでもシングル25分、マルチ30分の時間配分をおすすめします。
また、シングル20分、マルチ35分とう時間配分という作戦もあります。理由は、自分も先ほど言いました通り、実はマルチパッセージは得点源になるという理由からです。
この作戦の場合は、設問ナンバー176番のマルチパッセージから初めて、終わったら147番のシングルパッセージに戻って取り掛かるようにするといいでしょう。
試験中プランについては、実際には、当日以前に決めておいた方がいいですね。当日は、作戦の再確認と、時間配分を腕時計を見ながら、しっかりと頭に入れてください。
当日にやってはいけないこと
当日にやっておくべきことと同時に、逆に、当日にやってはいけないこともあります。以下のことは前日まで、もしくは前日以前までに済ませておく必要があります。間違っても試験当日の朝にやるようなことはしないでくださいね。
当日の限りある時間を、以下のような勉強に費やすと、逆にスコアダウンにも繋がりかねません。自分はやらないようにしましたし、やらないことをおすすめします。
- TOEIC試験問題をやるのはダメ
- 英単語学習をするのはダメ
- 英文法学習をするのはダメ
- 必要以上の水分補給はダメ
×TOEIC試験問題をやるのはダメ
当日になったらTOEIC試験問題はやらないでください。
試験前日である昨日は、TOEIC練習問題を大量のこなすように言いましたけど、今日はその逆です。
ただ昨日の注意点としても、答えの成否は全然気にしないでください、というものでした。昨日の目的は、あくまでも試験のリズムや感覚を蘇らせることが目的だったからです。
でも大量に問題をやると、脳は疲弊しますよね。だから前日におこなったのです。一晩ぐっすり寝れば、翌朝には脳はリフレッシュされますので、だからあくまでも前日だから出来た内容です。
今日は、朝起きてから試験本番時間まで、わずかな時間しかありません。脳を使い過ぎたら、そのままの脳が疲弊した状態で本番を迎えることになります。けっして、当日は脳に必要以上に負荷を掛けないでください。
×英単語学習をするのはダメ
英単語を覚える学習は、当日というか、前日でもやってはいけないことです。
語彙力なんて切りがないですし、当日に頑張って覚えようとしても、新たな語彙が1つか2つ増える程度。それがスコアアップにつながる確率よりも、脳の状態をベストにしておくことの方が、遥かにスコアアップにつながる確率は高くなります。
×英文法学習をするのはダメ
英文法スキルを、当日にアップさせようなどとは思わないでください。
文法力は、時間を掛けて繰り返し学習することで、はじめて身に付きます。試験当日になっても、英文法で完全に理解出来ていない箇所は、当然あるかと思います。
そのことが、本番前の不安要素になっている気持ちも分かります。でも、いまさらそれをどうにかしようと思わないでください。それを何とかするのは、前々日までです。
英単語学習のところと同じように、無駄なあがきで大切な脳を疲弊させないでください。その悪あがきは、スコアアップどころか、逆にスコアダウンにも繋がりかねません。
×必要以上の水分補給はダメ
本来、勉強中など、脳を使う作業の際には、水分補給は大切とされています。水分補給は、脳を活性化するとも言われています。
TOEIC試験においても、できれば水分は適切に補給した方がいいでしょう。実際、TOEICは試験中でも水分補給は認められています。
でも、これは人によるんですよね。問題は、「トイレ」です。
一般的に加齢と共に、トイレは近くなっていきます。トイレに行きたくなったときの精神状態を思い出してください。
「トイレに行きたーい!」、それ以外なにも考えられなくなってしまいますよね。試験中にこの精神状態に追いやられたら、最悪です。
TOEIC試験前日と当日の過ごし方は、とにかく試験本番時に、脳を最大限に活性化した状態を作り上げるため、ということは再三言ってきました。
なので、この「水分補給」に関してだけが、それに相反するアドバイスとなってしまいます。でもなぜこのアドバイスをするかというと、トイレが近い人は話が別だからです。
トイレが心配な人は、当日の水分補給に関しては、細心の注意を払った方がいいでしょう。自分も、当日は試験3時間半前にコーヒーを一杯のんだあとは、水分補給は、喉を少し潤す程度にとどめました。
実際の試験日の実話をすると、自分の隣に座っていた学生風の受験生の男の子は、リーディングパートの試験中に、手を上げて、試験官にトイレに行かさせてもらってました。
誰にとっても時間との戦いであるTOEICに試験において、数分間トイレに行くために席を立つことは、致命傷であることは容易に想像出来るかと思います。
あの男の子も、この日のために今まで一生懸命勉強してきただろうにと思うと、本当に気の毒な気持ちになりました。
当日の実際の行動時刻表
日程:7月23日
場所:東京都国分寺
会場:東京経済大学
天気:快晴
気温:33度(試験開始直前)
前夜22時 | 就寝 |
6:00 | 起床(8時間睡眠) |
朝食まで | 朝のリラックスタイム 軽い体操や今日のランチ場所探し |
6:45 | 朝食(おにぎりとコーヒー) |
7:30 | 家を出る |
電車移動中 | abceedにダウンロードしていたTOEIC最新公式問題のリスニングパートを聞きながら移動 |
8:55 | 試験会場の最寄駅に到着 |
徒歩移動 | 途中コンビニでチョコレートを購入 meijiのチョコレート効果CACAO72% |
会場入口付近 | 交通整理の方に朝の挨拶をしたら、「頑張って!」と言われる。 そして、「ありがとうございます!」と元気に返答 |
9:15 | 会場到着 |
受付開始まで | まずはトイレに直行 続いて休憩室にで少しだけ公式問題のリスニング |
9:25-9:55 | 受付時間 |
9:25過ぎ | 受付に向かうと既に長い列 教室によっては入場人数の制限も 自分はそのまま指定教室に向かう |
9:35 | 教室前には約30人の列 5分間ほど列に並んだ後に受付&入室 |
9:35-9:45 | 用紙に必要事項を記入 思った以上に時間が掛かる |
9:45 | 念のためトイレに行っておく 説明開始まで10分前だがトイレが結構混んでいた 受付後、すぐにトイレに行くほうがおすすめ |
9:55直前 | 途中に購入したチョコを2つ頬張る |
9:55-10:20 | 試験の説明&音テスト この時間は入退室ができない 説明時に携帯電源をOFFするように指示 自分は購入したての携帯でOFFにできず 係員に携帯を預ける 音テストは問題ないので席変更の要望せず |
10:20-12:20 | 試験開始~試験終了 全問解答したあと3分程余ったので、見直しもする |
12:20-12:35 | 問題用紙/解答用紙の回収 |
12:35 | 解散 退出時に預けていた携帯を受取る |
帰り道 | 国立駅前で「すた丼」食べて帰る |
当日の過ごし方 まとめ
TOIEC試験でスコアアップのため、やるべき学習は出来る限り頑張ってやってきた。昨日だって、今日本番で実力を発揮するための直前準備も、きちっと済ませた。あとは、数時間後に迫った、試験本番を残すのみ。そうしたうえでの、当日の過ごし方のアドバイスです。
当日にやるべきことは、「心身ともに最高の状態を作る」「リスニング英語耳の状態を作っておく」「試験中のプランを明確にしておく」の3つ、プラス「水分補給問題」についてお伝えしました。
特に、最初の心身共に最高の状態を作り上げておくことは、とても重要です。脳があなたの実力を最大限に発揮してくれる状態を自ら築き上げておくことで、おのずと良い結果に繋げることが出来ます。
とにかく当日は、勉強などせずに、コディション作りに努めてください。それが最強のTOEIC直前対策になります。